北京より3.11被災地支援活動を行うボランティア・チームのAcition Mom Chinaです!!
全7回でお送りしています「Ayiさん雇用状況調査2012」。第三弾は「プロファイルと労働時間と休暇」です。関係性が薄いように見えるこの3つの単語ですが、Ayiさんを雇う側にとっては関係アリアリ?! さてさて、どんな関係があるでしょうか。
1.Ayiさん出身地
北京と安徽省でほぼ2分された出身地。
2009年の安徽省の省外への流出は総人口の22.3%だそうです(約1367万人)!中国中西部は一般に都市部への出稼ぎ人口が多いとされていますが、安徽省はその中でもトップクラス。その出稼ぎ先は、江蘇28%、浙江27%、上海21%、広東7%、北京4%。計算上は約54万人の安徽省人が北京で働いているわけですね!
2.出身省と年齢
各省の年代を見てみると、北京人のAyiさんは比較的高齢な方が多いですね。他省では30~40代のお金が必要な子育て世代がメイン。20代になるとAyiさんのような地味な仕事は嫌がられるのでしょうか、今回のアンケート回答内にはどのエリアにも20代のAyiさんは見受けられませんでした。
Ayiさんのお仕事は体力勝負なものが多いので、出来たら若い方が良いような気もしますし、若過ぎれば逆に経験が浅くて、自分でイチから仕込まなければならないから、それも面倒だったりして・・・複雑な雇用側ゴコロですね。
3.給与体系
お1人以外は全員月給制を取っていた給与体系。6,7年前までは時給が多かった気がするのですが、国家の休日や雇用主の一時帰省で収入が大幅にアップ・ダウンする時給制は既に過去の事。今や月極めにしないとAyiさんに来てもらえない時代となってしまいました。
4.交通費
交通費を支給する方は見事に誰もいなくて0%。北京はまだまだ公共交通機関の使用料金が高くはありませんし(ex.バス基本区間は0.4毛≠6.68円)、混雑する乗り物を嫌って自転車通勤するAyiさんも沢山いますので、交通費を支払うまでには至らないようです。
例外として、夜の残業(21時迄など)をお願いした時に、TAXI代を渡すという方がいらっしゃいました。
5.ランチ
「勤務中は食事しない」というAyiさんは47%と約半分。食事をするAyiさんも「お弁当持参」と「家にあるものを調理して食べてもらっている」と割合が2分しました。
勤務時間が4時間以内と短時間でも、雇っている時間帯によっては食事をしていたり、逆に6時間働いていても食事休憩は取っていなかったりと、Ayiさんによって個人差がありましたが、基本的に勤務時間が6時間を超えると何かしら食事休憩は取っていました。
私も一度だけ「冷蔵庫のものを好きに調理して食べてもらっている」Ayiさんの経験がありますが、彼女はかな〜りの大食漢だったのです。買物に関してはAyiさんに任せず私が担当していたので、Ayiさんに食べさせる為に日々買物に奔走しているような気分に陥ってしまった苦い経験があるので、彼女以降はお弁当持参の方しか雇っておりません。
6.基本的な仕事内容
今回アンケートにご回答頂いたのは、ほぼお子さんのいるご家庭のみの為、仕事内容はかなり多岐に渡りました。ご参考までに以下に頂いた回答を羅列しますね。
■家事全般
- 掃除
- 洗濯
- アイロン
- 買物
- 料理
- 料理の下ごしらえ(野菜を洗う、茹でる、炒めるなど)
- 餃子、包子作り
- 住居メンテナンスの依頼電話
- 公共料金の支払い
- ドライクリーニングや服の寸法直しへ持っていってもらう
- 衣類の繕い物
- ペットのお世話
- 庭の手入れ
- デリバリー注文の電話対応
- 靴磨き
- 週イチでのシーツ交換
- 加湿器や空気清浄機のメンテナンス、水の入れ替え
■子供関連
- ママ外出時の保母さん役
- 食事のお世話
- お風呂のお世話
- お迎え
- 中国語の本を読む
住居修理などは、言った通りの時刻には来ないお国柄のせいなのか、Ayiさんに対応をお任せする事が多いようです。「加湿器や空気清浄機のメンテナンス」が回答内に多かったのも、大気汚染が深刻な北京の土地柄を良く反映していました。また北京には信用に足りるペット宿泊施設がほぼ無いせいか、不在時のペットのお世話をAyiさんにお願いするケースも多いようです。
お子さんの面倒については、平日昼の外出時のみからほぼ一日中、夜の外出時に泊まり込みで面倒見てもらう等、お願いする時間帯は様々でした。
またお子さんのお迎えについては、公寓近所のバスのピックアップ・ポイントまで徒歩でお迎えからTAXIを利用したお子さんのお迎えまでありました。
7.労働時間
30時間以下が64%を占めていた労働時間。平日のみの勤務と仮定して6時間/1日以下の方が過半数を占めているようです。しかし41時間以上の雇用も多くいらして30%となりました。1日10時間又は月-土の勤務といった感じでしょうか。
8.国家の休日と賃金
給与体系が月極めか時間給かとつながっているこの設問。月極めの場合は基本有給というご家庭が多かったです。その詳細を見てみますと・・・
北京人Ayiさんの場合、皆さん「有給だがカレンダー通りにしか休まない」とのご回答。1名だけ例外の方がいて「代替出勤日も休んでしまい、注意しても出勤してこない」という方も。
外地人のAyiさんの場合は「春節時に2〜3週間休むが有給扱い」と、春節時はほぼ出勤は望めない状態。しかし対応は雇用主によって様々でしたので以下に外地人Ayiさんを雇っている皆様から頂いた声を掲載しますね。
- ボーナス半分カットで納得してもらった。
- 時間外勤務で帳尻を合わせた。
- 長く休んでも代替出勤などは要求せず、先方が休みたいだけ有休を許可する。
- 7連休なら連休中1~2日来てもらうこともあるが春節だけは休みをあげる。
意外と細かく調整している方が多くて驚きました!! 国家の休日の中でも、特に春節は中華圏の方にとっては一番大事なイベントなので、春節だけは特別として後の休日を細かく調整するのもAyiさんの仕事満足度を上げる良い案の1つかもしれませんね。
特集記事 目次「 Ayiさん雇用実態調査2012」
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